「鎖」


青く晴れあがる空はただ美しく
心の鎖を解き放ってくれる そんな気がした


貴方と私の間に繋がれた一本の鎖
鎖が音をたてれば其処には貴方が
鎖の音をたてれば此処には私が
大きな壁の向こう側 貴方が居る


暗く沈んだ空はただ醜くて
心の鎖を鉛に変えて 私を苦しませる


貴方と私の間に繋がれた一本の鎖
何時かはこの鎖が切れてしまうだろう
何時かはこの鎖が動かなくなるだろう
大きな壁の向こう側 誰が居るの?


青く晴れあがる空はただ美しく
大好きだった貴方を今でも ただ思い出すばかり


消えてしまった鎖 動かない鎖
私がどれだけ音をたててみても
私がどれだけ音を待ってみても
貴方からの返事 聞こえてはこない


『愛』に言葉は必要ないと思うから
貴方を愛した私が経験した事だから
今は消えてしまったあの鎖


青く晴れあがる空はただ美しく
大好きだった貴方は今もまだ 私の鎖に繋がれて



poem by 神無月ヒカル