雪 〜小さな宝石〜


光の届かない暗い夜がありました
そんな時 ふと掌に小さな白い光が
集まってきました


其れは 何の歪みもない真っ白いモノ
沢山 沢山お空から降ってきました
私は夢中になって其れを集めていました
小さくて とても冷たくて・・・
だけど 私の心の中は
そんな小さな空からの贈り物で
とても とても暖かくなりました


雪が降りやまない夜がありました
其れは あっという間に白い世界に
なっていきました


暗い 暗い夜だから 素敵だと思える
沢山 沢山お空から降ってきました
辺りを見回せば 両手では抱え切れないくらい
大きくなってしまいました
だけど 私の手の中に
白く染まった雪はとても綺麗でした



光が射し込む明るい朝がありました
小さな贈り物は 何時の間にか
何処かへ行ってしまいました


きっと其れは また何処かの夜に
そんな小さな贈り物を
届けにいったんだと思いました
また何処かで 小さな雪を眺めて
胸の中の夜を真っ白く染めていくんだろう


光の届かない夜がありました
静寂に包まれたそんな景色の中
一際目立つ白い木がありました


夜になると外に飛び出して雪を待っています
今度は そんな夜をずっと
見続けていたいから


雪の降りしきる白い夜がありました
世界を真っ白に染めていく其れは
淡い宝石のようでした



13:47 2005/10/14

poem by 神無月ヒカル
music by 遠来未来
BGM 銀のノエル