刹那
美しき華 けれど刻は残酷に
美しき華 其れさえも枯らしてしまう
お前はどうして枯れてしまうのだ
こんなにも美しい姿をしているのに
お前はどうして枯れてしまうのだ
道行く人が立ち止まり 誰もが
お前を見ては心静かに見入っていた
今はそんな面影すらなくなって
道行く人は通り過ぎ 誰もが
お前のことを見ようとはしない
美しき華 枯れ果てて
ほんの少しの間だけ
自然の衣を羽織ったお前は言う
「だから美しい」のだと
美しき華 刻は物語る
美しき華 永遠は無く
だからこそ
お前は美しいのだろう
6:23 2005/11/22 poem by 神無月ヒカル